セミリタイアは労働時間を必要最小限にして、自由な時間を最大限にする生き方です。多くの人が、そういう生き方を望みながらも実現まで至らないのは、そのハードルが高すぎると感じるからではないでしょうか。
今回は、早い時期にセミリタイアする方法として段階的セミリタイアについて解説します。
一気に理想のセミリタイアにしない
セミリタイアを目指す人には、そのセミリタイアの具体的な形があると思います。例えば、労働時間は月〇〇時間までにして生活水準は〇〇が出来る程度というように、自分が理想とするセミリタイアがあります。
当然ながら、その理想のセミリタイアはより労働時間が少なく、より生活水準が高いものになる傾向があるでしょう。
理想のセミリタイアを考えると難易度が高くなる
理想が高いことは良いことですが、高過ぎる目標を達成するためには、それだけ時間と労力が必要になります。
セミリタイアにしても、理想の形だけを求めて目指すとすれば、それを実現するには相当な時間がかかります。
もし、月に5万円の労働収入で月に25万円の支出がある生活水準を目指すとすれば、毎月20万円を工面しなければいけません。
それを貯金の切り崩しか資産運用で賄うかはわかりませんが、年間240万円、10年で2400万円のお金が必要になります。0からセミリタイアを考えるとすれば、気の遠くなる計画になりそうです。
難易度が高くなることで諦めてしまう
この理想のセミリタイアの形を追い求めるあまり、セミリタイアを実現するには長い時間を要することになります。
30歳でセミリタイアを計画したとしても、実現するのに20年かかるなら50歳になっています。50歳が遅いというわけではなく、30歳から計画したことを20年続ける継続力を持つ人は少ないということです。
結局、20年も普通に働いてセミリタイア実現のために色々と生活を制限しなければいけないなら、諦めてしまうのが普通だと思います。
セミリタイアは段階的に進めよう
労働時間が月100時間でも10時間でも、自由な時間をわずかでも優先した生き方ならセミリタイアです。
セミリタイアに限った事ではありませんが、最初から完璧な形にこだわる必要はありません。小さく始めて、少しずつ大きくしていけばいいのです。
例えば、月に100時間程度の労働に変えるだけでも、正社員で働くよりも60時間以上の自由な時間が増えます。
その程度のプチセミリタイアであっても、ライフスタイルに与える影響は大きいものになるでしょう。
セミリタイアを段階的に進めるメリット
セミリタイアを段階的に進めるメリットとしては次のようなものが挙げられます。
短期間でセミリタイアを実現できる
短期間でセミリタイアを実現できるのは、段階的にセミリタイアする最大のメリットです。
セミリタイアの最大の理由は自由な時間を大切にしたいからであって、一日でも早く実現できればより自由な時間を享受出来ます。
綿密な計画も大切ですが、そのために何年もセミリタイアの実現が遅れるようであれば本末転倒でしょう。
個人的にはセミリタイアは10年以内に実現すべきだと考えています。
より具体的に理想形をイメージできる
段階的にセミリタイアすることで、自分の理想とするセミリタイアをより具体的にイメージ出来ます。
想像するセミリタイアと実際のセミリタイアの印象は全く違うものだったという事も少なくないでしょう。そのため、何十年もかけていざセミリタイアしても、実際にそのライフスタイルが自分にとっては楽しいものではない場合もあります。
そんな想像と実際のギャップを生み出さないためにも、段階的にセミリタイアする事はメリットになります。
段階的にセミリタイアするポイント
セミリタイアを段階的に進める上で大切なのは、労働収入から別の収入へのシフトです。
私の個人的な考え方ですが、若い世代ほど貯金を中心に考えるセミリタイアは実現が難しいです。そのため、段階的にセミリタイアしながら労働から別の何かへのシフトを進めていくのが最善だと思います。
資産運用能力の向上
30代、40代でセミリタイアするなら、私自身がそうであるように資産運用の知識が重要です。
株式投資などによる資産運用の知識を深め、経験を積むことでセミリタイアのステップも自然に向上していきます。
金融資産の額
資産運用と通じるものがありますが、資産運用の知識と同様に金融資産を増やすこともセミリタイアでは重要です。セミリタイアする人にとって、資産運用は攻撃力、金融資産は体力です。
自分にとって予期しない事が起こったとしても、十分な金融資産があれば焦らずに状況を見守る事ができます。
副業を育てる
資産運用はセミリタイアするための大きな味方ですが、副業をすることで別の収入源を確保することも、セミリタイアのステップアップには心強い味方になります。
私自身はあまり副業の収入はありませんが、それでも複数の収入源があることはセミリタイア生活に安心感を与えます。
また、お金を稼ぐためといより、自分が興味ある分野に挑戦できるのも副業の良さだと思います。
セミリタイアは完成度より早期実現が大切
セミリタイアを望む人は、少なからず現状からの変化を求めている人だと思います。
理想とする形はあると思いますが、それを実現するまで長期間に渡って現状を続けるとすれば、その期間は何十年にも及ぶかもしれません。
段階的に理想に近づける事によって、早期に現状から脱却して人生をより良いものにしていると思います。
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